【連載】ベストカー本誌編集委員・梅木の「ちょっとした話」 Vol.40[オレ、捕まっちゃった!?]~ある日の覆面パトの話・前編~
2024/07/18シリーズ企画「ベストカー本誌編集員・梅木のちょっとした話」。どうも最近、「忘れた頃にやってくる」的な感じになってきてますが(汗)、ある日の走行中、覆面パトカーとの「やりとり」を赤裸々に語るという内容。まずは「前編」です!(ベストカーMate編集部B/写真:Adobe Stock)
■自動車専用有料道路に5台ほどかたまった集団が…! そのなかに「濃紺のS220系クラウン」を視認!
先日の取材帰りのこと。とある自動車専用有料道路を走行していたわけですよ。制限速度は時速70km。メーター誤差や周囲のクルマの流れを勘案して、72km/hでACCを作動させて左側車線を巡航していた。
しばらく走ると、前方にやや速度の遅い数台の集団。覆面パトカーによる速度取り締まりの名所として知られるこの自動車道なので、“ピン”ときつつ、その集団は制限速度を明らかに下回っているため、私は慎重に安全確認をして右側車線に車線変更をしてACC作動のまま“ジワーっ”とその集団に接近。
5台ほどがかたまって集団を形成しているのだが、その中ほどに濃紺のS220系クラウンを視認。横に並びつつ運転席に視線を送ると、ほれほれほれ! やっぱりブルーの制服を纏ったおふたり様。
当方、制限速度走行とはいえ、交通機動隊の覆面パトカーを斜め後方に従えて走るのは精神衛生上よろしくないので、集団を追い抜き次第、速やかに安全を確認して左車線に戻ったのでありました。
ちなみに、上の写真はルーフの反転式赤色灯を点灯させて出動するS200系クラウンの覆面パトカー(写真はイメージで本文の内容とは直接関係ありません)。
■ルーフで赤色灯起立‼ 緊走で追尾体制に入るも……。なんか、様子がヘンですよ??
右ドアミラーに視線をやると、私の数台後方を走っていた1BOX車がそのまま右車線を走行して覆面パトカーを追い抜いた。
とはいえ、一気に抜き去るというのではなく、じわじわと前に出る、という速度差に見えた。5~6台前を70km/hに設定したACCで走る私に追いついてこないのだから、それほど速度は出ていないだろう。
覆面パトはスッとその1BOX車の背後についた。その瞬間、フロントグリル内のLED赤色灯が点滅するとともに、ルーフの反転式赤色灯がパカっと顔を出し、クルクルと点灯した。
「ええ~?? あの速度で検挙!? いや、速取りじゃあないな。……スマホを見ていたとかかなあ??」
が、その1BOX車は背後の赤色灯に気がつかず、淡々と覆面パトを従えて走っている。チラリとサイドミラーを見ると、覆面パトはパッシングランプを点滅させて1BOX車のドライバーに、自らの存在をアピール中!
すると1BOX車のドライバーはやっと覆面パトの存在に気づいたのだろう。左車線に移動。あらら捕まっちゃったのね~、と思ったのだが、次の瞬間、覆面パトは意外な動きをするのでありました。
「ウウウウウ~」とサイレンを吹鳴してその1BOX車を一気に抜き去り、前方へと進んでいったのだ。
なんだ……?? 1BOX車の停止誘導ではないんだ~。どこ行くの? ああ、そうか、前方で事故などが発生し、緊急走行で先を急ぐための赤色灯とサイレンだったのね。
そして、上の写真はイメージ。最近の覆面パトカーではグリル内の前面警光灯はLEDタイプを採用。これが自分のクルマの背後でルームミラーに映ったら! イヤ~な気持ちになりますよね。
■え、対象はオレですか?? ワタシ、梅木が何をしたって言うんだい!?
ところが、だ。覆面パトは私の右斜め前に至ると、左ウインカーを点滅。私の前に入りたいらしい。
緊急車両の走行を妨害する気持ちはまったくないので、ACCを切って速度を落として車間を開ける。でもさ、この状況ってどう考えてもオレ……捕まったのか!?(汗)
(ベストカー本誌編集委員・梅木智晴)
……ということで、1BOX車が速度超過で捕まったかと思ったら、まさかの梅木が捕まったのか!? 結末は次回!!(上の写真はイメージです)