【連載】ベストカー本誌編集委員・梅木の「ちょっとした話」 Vol.38[覆面パトカーはニオイでわかるのよ!]
2024/05/31「ウメキさんって、覆面パトカーの遭遇率高いですよね!」とベストカー編集部員によく言われる本誌編集委員・梅木智晴。「乗り物なんでも大好き人間」の梅木は、覆面パトカーは大好き……というより大好物!! 今回はそんな覆面パトカーについての話でございます。
また、今回紹介する写真はすべて、梅木が激写! したものなんです。(ベストカーMate編集部B)
■遭遇率が高いんじゃなくて発見率が高いんです。つまり「気づいている」のです!
私、ウメキ。クルマで走っている時はもちろん、歩いていても「ほら、あのクラウン、覆面パトだよ」など、同行の人に言うことが多い。クラウンには限らない。「おっ、あのガンメタのWRX S4、たぶん覆面だよ」なんて言った数秒後にルーフからパカっと赤色灯が飛び出して追尾態勢に入った、なんてこともある。
ここで言う「覆面パトカー」とは、交通機動隊や高速隊に所属して、交通違反の取り締まりに当たる、いわゆる「交パ」のこと。
まあ、私は取材やらプライベートやら、クルマで走りまわる機会が多い。その分、覆面パトカーに遭遇する機会は多いだろう。でも、「遭遇率」という点で特に私が「高い」ということは、ないはず。率は誰もがほぼ同じはずでしょう。
そう、私は覆面状態で走っているパトカーに、かなり高い確率で「気がついている」のだ。ちなみに上の写真は、典型的なクラウン交パ覆面(左)と、一時期国費モノとして全国配備されたマークXの交パ覆面(右)。
■「車線変更時のウインカー出しが早い」「綺麗なんだけどワックスっぽいツヤがない」
交パ覆面は独特のオーラというか、ニオイを発している。例えば、なんの変哲もないシルバーのクラウンでも、「あっ、覆面パトだ」とピンとくる。
交パ覆面の醸し出すニオイを紹介すると……。
1:左車線を制限速度以下で淡々と走っている
2:車線変更時のウインカー出しが早い
3:やけに綺麗なんだけどワックスっぽいツヤがない
4:特にクラウンの場合、リアサスが沈み込んでいる
……といったあたり。慣れてくると“ピン”とくるようになるんです。ちなみに、下写真は東京都の予算で導入されたマークXスーパーチャージャーの交パ覆面。警視庁高速隊と交通機動隊に11台配備され、全車このホワイト。
そのうえで以下に挙げた点に注目することで「発見率」は格段に高まる!!
1:今走っている地域の地元ナンバー
2:高速道路の場合は隣接するエリアのナンバーの可能性もある
3:交パ覆面はクラウンが圧倒的に多いけれど、必ずしもクラウンだけではない
4:最近では4ドアセダンがほとんどだけれど、2ドアクーペやステーションワゴンの交パ覆面もある
5:今どき「8ナンバー」の交パ覆面はいない
■20年以上も前。Z30系ソアラの後期型が国費モノとして全国に配備されたことも!!
20年ほど昔だったら、交パ覆面にはちょっと変わった車種も多かった。「国費モノ」として警察庁の一括導入で配備された異色の交パ覆面にはR34スカイライン25GT-t(2ドアクーペ)やZ30系ソアラ(後期型)などがあったが、ここ近年では2ドアクーペの交パ覆面は新規導入されてはいない。
20年以上も前だが、Z30系ソアラの後期型が国費モノとして全国に配備されたことがあり、その一台が上の写真。埼玉県警に配備されたものだ。
■交パ覆面は「シンプルにカッコよくないですか!?」。覆面を発見するとワクワクする!
でも、各都道府県が独自の予算で購入する、いわゆる「県費モノ」にはちょっと変わった車種が導入されるケースがある。
埼玉県警のWRX S4はすっかり有名になったが、警視庁(東京都)のマークXスーパーチャージャーやカムリなどは他道府県では見ない独自の交パ覆面だ。これらの異色の交パ覆面にも例の「ニオイ」はあるのでやっぱり見かけると「ピン」とくるのだ。
こういう話をすると「違反をしなければパトカーを気にする必要などない」といったご意見をいただく。おっしゃることは正論だ。
でもそういう話ではなく……、交パ覆面って「シンプルにカッコよくないですか!?」って話なんです。交パ覆面を発見するとワクワクしちゃう。ま、マニアってことですね(笑)。
ワクワクするから交パ覆面を探してしまう。だからニオイにも敏感になる。で、冒頭の「ウメキさんって、覆面パトカーによく遭遇しますね」という話につながるのだ。
そして、上写真は10年ほど前、突如都内に出現したシルバーのハイエース。道端に止まっていて事故処理車かと思ったら、いきなりサイレン鳴らして赤色灯を回して違反車を追いかけて行くので驚きましたよ~!!