【連載】ベストカー本誌編集委員・梅木の「ちょっとした話」 Vol.27[90年代ランエボvsインプSTIライバル争い激化の話をしましょう!]
2024/02/21毎週水曜日にお届けしている、ベストカー本誌編集委員・梅木智晴の「ちょっとした話」シリーズ。先週の「男と女とクルマの淡い思い出話」から一転! 今週はキタキタ、キター! という感じで、ランエボvsインプSTIを取り上げますよ~。(ベストカーMate編集部B)
■1990年代中盤の自動車雑誌は「ランサーエボリューションとインプレッサSTI」の文字が躍りまくっていた!
ランサーエボリューションとインプレッサSTI。1990年代中盤の自動車雑誌は、毎年のように競い合って進化するこの2モデルの動力性能の対決に注目度がMAXだったのだ。
ランサーエボリューションが登場したのが1992年のこと(上写真)。それまでギャランVR-4でWRCや全日本ラリーを戦っていた三菱自動車だが、ひと回り車体の小さいランサーをベースにしたラリーベースマシンとして開発したのがランサーエボリューションだったのだ。
エンジンはギャランVR-4に搭載されていた直4、2Lターボの4G63型。これをよりコンパクトで軽量ボディのランサーに搭載したのだからそのパフォーマンスは当時の我々を仰天させるのに充分!
■今でもクルマ好きを虜にさせる「エボⅣ」のデビューは1996年のことだっだ!!
『ランエボ』の凄いところは、ラリーマシンのベース車として毎年のように「進化」、文字どおり「エボリューション」をしていったこと。
エンジンはパワー、トルクともに毎年アップし、車体や足回りも毎年進化して戦闘力を高めていった。
1994年1月には「エボⅡ」、1995年1月には「エボⅢ」へと進化。ベースとなるランサーがフルモデルチェンジしたことで、さらに基本性能を高めた「エボⅣ」がデビューしたのは1996年8月だった。
■スバルが送り込んだ「インプレッサWRX STI」の登場で、ランエボvsインプのライバル争いが形成される!
そして、ランエボの真っ向ライバルとしてスバルが送り込んだのが「インプレッサWRX STI」。
スバルも1990年代初頭、ラリーフィールドにレガシシィで参戦していたのだが、戦闘力を高めるためによりコンパクトなインプレッサをベースとしたラリーベースマシンを開発した。これが1994年2月にデビューした初代インプレッサWRX STIだ(写真上)。
その後の流れはまさにランエボと同様で、1995年8月には「バージョンⅡ」、1996年9月には「バージョンⅢ」、1997年9月には「バージョンⅣ」と進化を繰り返した。
このランエボvsインプSTIの進化はクルマ好きを熱くさせ、それを牽引するようにベストカーでは両車がバージョンアップするたびに、「ヤタベ」(茨城県谷田部町にあった日本自動車研究所)の高速周回路で動力性能テストを繰り返したのだった。
今でも記憶のなかにアツく残る「ランエボⅣとインプSTIバージョンⅢの対決」の話といきたいが、これは次週の水曜日にお届けしたいと思う!(ベストカー本誌編集委員・梅木智晴)