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【2023年最後の編集後記】ベストカー編集部員、2023年クルマ界 気になったこと。Vol.1

■2023年12月20日。日本自動車史に残る会見に立ち会うことになった(講談社ビーシー局長  寺崎彰吾)

  2023年12月20日、顔見知りのダイハツ広報部員からメールが入り、「15時から記者会見をやるので出てほしい」と連絡がありました。年の瀬の忙しいタイミングで別作業が立て込んでおり、正直いって参加に乗り気ではなかったのですが、その後になぜかトヨタ広報部員からも「なんとしても出てください」と珍しく穏やかでない雰囲気で頼まれました。

 これは退路を絶たれたなあ…と、さすがに現地(都内記者会見場)へは行けず、オンラインで参加することに。

 始まってすぐに「ダイハツ認証検査不正問題に関する第三者委員会の報告」というタイトルが目に入り、これは…大変なことが始まるのではないか…という予感が、頭の中のサイレンとともにぐるぐる回りながら響き出しました。

 会見では、認証試験不正が1989年のアプローズ発売からあって、海外向け車種やOEM車、すでに生産終了となった64車種、3エンジン、174件におよぶ、ということが判明。

 ダイハツは新型車の出荷を全面的に停止する、とのこと。つまり国内4工場、月間約4万台の出荷がゼロになる…と……。

 自動車組み立て工場を実際に見たことがある人なら誰でも、約2万点の部品が一台の工業製品へ組みあがり、1日数百台が出荷されていく様子に見惚れたことがあるのではないでしょうか。その工場が止まる。数千人の雇用が「浮く」。

 そしてなにより、数百万台にのぼるダイハツ車既納ユーザーが、この瞬間から「自分の愛車にも不正があったということか…?」という不安に巻き込まれることになる。

 これは、日本自動車史に残る会見に立ち会うことになったと、一言も聞き逃すまいと必死にメモをとりながら、オンライン画面の向こう側の登壇者を凝視しておりました。(講談社ビーシー局長  寺崎彰吾)

(会見および認証不正試験問題については以下の記事をご参照ください)

ダイハツ認証検査不正問題に関する記事1
■ダイハツ認証検査不正問題に関す
る記事2
ダイハツ認証検査不正問題に関する記事3
■ダイハツ認証検査不正問題に関す
る記事4
■ダイハツ認証検査不正問題に関する記事5
■ダイハツ認証検査不正問題に関する記事6

 

■中国の東風ホンダと広汽ホンダはSUV天国だった!?(ベストカーWeb編集部・渡邊龍生)

 202311月に開催された中国・広州モーターショーの取材で現地に行ってきたのだが、圧倒されたのがホンダのSUVのラインナップの充実ぶり。

 中国には東風ホンダと広汽ホンダの現地での合弁会社2社があるが、現行ヴェゼル姉妹車のXR-VHR-V、日本では先代型が早々に販売が終わったCR-V新型(6代目モデル)とその兄弟車となるBREEZEを皮切りに、昔懐かしい車名が中国では現存しているアヴァンシア。

 そしてその兄弟車であるUR-Vなど多士済々。これらはガソリンターボ車やハイブリッド、PHEVをパワートレーンとしている。

 一方、中国国内の新車シェアで約4割を占めるといわれるEVでは、先代ヴェゼルをベースとした専用ブランドの「思銘」(シーモ)から販売されているM-NVのほか、ホンダブランドのe:NS1と兄弟車e:NP1が展示。

 すでに「理念」ブランドから販売しているVE-1や思銘ブランドのX-NVなども加えれば「いったい、何台SUVが出ているの?」って感じでSUVの数の多さには驚かされた。(ベストカーWeb編集部・渡邊龍生)