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【連載】ベストカー本誌編集委員・梅木の「ちょっとした話」 Vol.8[出発進行!! は、さぁ行くぞー! の掛け声ではない]

 「毎週水曜日のお楽しみ」と謳い続けて2カ月近くが経過。すっかり定着した感の(!?)ベストカー本誌編集委員・梅木智晴の「ちょっとした話」シリーズ。8回目の今回は鉄道に関するちょっとした話。梅木、クルマ以外の乗り物もだ~い好きで、特に鉄道は大好物。今回のネタ、「へぇ~。なるほど」とうなってしまうことウケアイです。(ベストカーMate編集部B)

■テレビ番組などでよく見る「出発進行!!」という掛け声。とても重要な意味があるのですよ

 テレビ番組の旅モノ企画などのスタートの時、「ではぁ~、シュッパーツ、シンコー!」なんて掛け声でスタートするじゃない。元になっているのは、みなさんのご想像どおり、鉄道運転士の「出発進行‼」という声だよね。

 これ、「さあ、今から走り出すぞぉ!」という発車タイミングを示す掛け声では……ないのですよ。とても重要な意味合いを持つ言葉なのでありました。

■ホームの先端にある鉄道信号機。赤、青(緑)、黄を組み合わせたもので、「シュッパーツ、シンコー!」という言葉はコレに関わる


 駅のホームの先端には、上の2枚写真のような「出発信号機」という鉄道信号機があります。赤、青(緑)、黄を組み合わせた色灯式が一般的で、みなさんも通勤時などに見かけることがあるでしょう。

 出発信号機というのは、「この駅から先の本線に進んでもいいか否かを示す信号機」。始発駅に限らず、途中駅にも設置されています。

 で、赤は「停止」、黄は「注意」、青は「進行」を意味する。クルマの信号の黄は基本停止を意味しているけど、鉄道信号の黄は「注意」を意味し、次の信号機が赤であることを予告している。鉄道事業者によって違いはあるけど、黄信号区間は制限速度25㎞/h以下とされることが多いのです。

 ちなみに、上の2枚写真を解説すると……。上の写真=青信号で、進行提示に従って池袋駅を出発。信号機の上にある「赤出」とは、「赤羽線・出発信号機」の意味です。

 下の写真=先頭車両が信号機を過ぎると、赤=停止に切り替わる。列車が次の信号機を超えると、この赤信号が黄=注意に切り替わり、次の列車が侵入することができるようになるのです。

■赤信号だったら「赤信号か。青に変わるまで待とう」と思っているはずですよ

 ……と、ここまで書いて。勘のいいみなさんならばおわかりになったかもしれませんね‼ そう、鉄道運転士が言う「出発進行‼」は、「出発信号機」の「進行」表示を確認した、という意味合いの喚呼なのでありました。

 運転士は右手人差し指を出発信号機に向けて色灯を確認。青色表示の場合、それを声に出して改めて間違いないことを確認し、そのうえでブレーキを緩めて列車を起動させるのです。

 だから、出発信号機が黄色表示だったら「出発・注意!」と喚呼するだろうし、赤信号だったら心の中で「あ、まだ赤信号かぁ」とつぶやいて青に変わるのを待つ、という感じなのです。