【連載】ベストカー本誌編集委員・梅木の「ちょっとした話」 Vol.19[ベストカー恒例の雪道取材ウラ話・その2]
2023/12/13みなさま。もう、おなじみとなったことでしょう! ベストカー本誌編集委員・梅木智晴の「ちょっとした話」シリーズ。前週の水曜日に続いて今回も、ベストカー本誌で毎年恒例となっている「雪道取材」、そのウラ話をお届けします。
ここ1~2年は雪シーズン真っ只中の1月に取材しているのだけど、以前は12月に取材し、1月10日発売号のベストカー本誌に掲載するという流れ。雪シーズンが始まる時期に、雪道走行テストで得られたそのクルマの「雪の上での実力」を読者のみなさまへお伝えしたい! からです。
ですが、取材時の12月20日前後は、恒例となっている取材場所、群馬県の「群馬サイクルスポーツセンター」(略して群サイ)の降雪状況は毎年、微妙。「雪が積もるのかどうか!?」と、毎年のように12月上旬から気をもんでいるのが、雪道取材担当の梅木なんです。
しかし、その不安を見事に払拭した年があったのです~。その話を今回はお届けします。(ベストカーMate編集部B)
■「雪、ぜんぜんないっすよ~」という報告の電話から一転。翌日の夕方には「バンバン降ってます‼」
2014年12月19日。今でも日程までしっかり覚えていますよ。2日前の「雪、ぜんぜんないっすよ~」という群サイのサカキさんの申し訳なさそうな電話の声にヤキモキしながらも、天気予報が伝える「明日夜には寒気襲来。関東北部の山沿いは大雪に注意!」に一縷の期待。
そして、取材前日の夕方頃に「降り出しましたよ‼ バンバン降ってます‼」と群サイ、サカキさんからの連絡がきたッ!(超うれしい~)
19日早朝、群サイを目指して関越道を下っていくと、よしよし、赤城高原SAあたりから雪模様となってきた。月夜野IC降りると国道17号線は雪道になっている! これなら撮影場所の群サイは確実に雪が積もっている~!! と、取材が無事遂行できることにホッとひと安心。
■スバルWRX STIはいい感じで雪道を走っていく。……が、チンスポにどんどん新雪が溜まっていくんです!
群サイへと山道を進んでいくと、昨夜バンバン降った新雪で路面は覆われ、取材の成功を確信する私。スタッドレスタイヤを履いたスバルWRX STI(私が乗っている広報車)はいい感じで雪道を走っていく。
……のだが、さらに標高が高まりいよいよ群サイが近づいてくると、降り積もった雪の重みで路肩の木々の枝が垂れ下がって、行く手を阻むというありさま。
その都度クルマを降りて枝をどかして進路を確保するのだけど、路面の新雪もかなり深くなっている。
WRX STIは車高が低いから、フロントノーズのチンスポが新雪を押し出すようにして、前面に雪が溜まってしまうのだ。上写真はチンスポに溜まった雪を取り除いたあとのWRX STI。
こ、これはイカン……。通常なら、この区間は除雪されてフラットな圧雪路面になるのだが、昨夜のドカ雪に除雪が追いついていないのだろう。
■チンスポに溜まった雪をスコップで丁寧に掻き出してはまた進む。しかし、ついに前進ができなくなる!?
そう思いつつ、群サイがかなり近い山道ではさらに新雪が深くなる、という全面真っ白の状態!
チンスポで押し溜まる雪も多くなり、クルマを降りてチンスポに溜まった雪をスコップで丁寧に掻き出してはまた進むの繰り返し。寒いのに汗もにじみ出る(!)。
そして、群サイまであと1kmを切る地点で、いよいよこれ以上進むことができないほどの深さになってしまったのだ~(マジですか!)。
2日前まで雪がないことを心配していたのは何だったのか。今はその雪が行く手を阻んでいる状態。
困った……。さてどうしたものか? 続きはまたまた次回、お届けするとしましょう。思わぬ助っ人が活躍するのですよ! ※上写真はあくまでイメージとして見てやってください。(ベストカー本誌編集委員・梅木智晴)