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【連載】ベストカー本誌編集委員・梅木の「ちょっとした話」 Vol.39[ゲリラ豪雨の夜、『だろう運転』センサー360度フル稼働!]

 今年、本州には梅雨がこないんじゃないか? という感じだったけど、6月下旬にしてようやく梅雨入りの地域が多くなってきました。ジメジメな毎日はイヤですけど、ある程度雨が降らないと夏場の水不足が心配だし……という感じですよね。

 そんな季節柄、今回のベストカー本誌編集委員・梅木の「ちょっとした話」は雨と運転に関する話。かなり、ガチでリアルな話ですよ~。(ベストカーMate編集部B

■取材の帰り道、突如、「ワイパーハイモード」でも視界が奪われるゲリラ豪雨に襲われた!

 今年の63日、関東地方は各地で激しいゲリラ豪雨に見舞われた。私ウメキ、静岡県御殿場での試乗会取材を日没頃に終えて東京への帰路についていた。

 午後の御殿場界隈は不穏な雲が湧き上がってきたものの、なんとかギリギリ雨に降られずラッキー! なーんて思っていた20時すぎ。中央道・調布インターを降りて一般道に出ると、すでに降っていた雨足が一段と強くなり、ワイパーハイモードでも視界が奪われるゲリラ豪雨!

 こりゃあ怖い! マジで恐怖を感じるほどの降り方だ。路面に打ちつけた雨粒が激しく跳ね上がって歩行者の足元を激しく濡らす。歩行者はさぞや不快だろう。

 ウインドゥバイザーが付いているため、雨が吹き込まない程度に窓を開けて、ラジオも切って視覚情報以外の「周囲の気配」に神経を集中する。

 こんな時は歩行者も自転車も急な雨にびしょ濡れになって慌てて動くし、歩行者は傘をさして、自転車は雨合羽のフードで視界が狭くなるから急な飛び出しや、こちらに気がつかないまま横断歩道以外の場所で急に横断してくるなんてことも想定される。

■夜の大雨。こういうことが起きる「だろう運転センサー」を360度働かせて運転します!!

 こんな具合に、「だろう運転センサー」を360度フルセンシング。何かあった際のことを考えて速度も落とす。片側2車線道路だったのでセンター寄りの車線を走ることで、飛び出しなどの不測の(←とはいっても予測しているんだけどね)事態の対処にマージンをとる。

 歩行者も自転車もダーク系の服だと見えにくい。晴れた夜でも見えにくいが、豪雨の夜はさらに見えにくい。透明のビニール傘なら、ヘッドライトに反射してハッと視界に飛び込んでくるが、黒っぽい傘だと闇に溶け込んで見えづらいから、より気を引き締める。 

 これ以上降りが強くなったら、一旦コンビニなどに立ち寄って運転中断だな、と思ったところで急に雨が弱まった。サーっと視界がクリアになる。緊張感がスーッと解き放たれる。

 が、こういう瞬間が逆に危ない。再び気を引き締めて帰路についたのでありました。(ベストカー本誌編集委員・梅木智晴)
※画像はすべてイメージ Photo/Adobe Stock