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高齢ドライバーを待ち受ける「75歳からの大きな壁」。それを突破するには「脳活」が一番なのです!!

 クルマは生活するうえで欠かせないモノ。……都市部で暮らす方にはピンとこないかもしれませんが、地方部では移動の手段、買い物などへ行く際、クルマはなくてはならないものという現状があるのです。クルマが「自分の足代わりになっている」高齢者にとっては、なおさら。

 この先も運転したい……と思う方が多いと思いますが、「75歳からの大きな壁」があるのをご存知でしょうか。(ベストカーMate編集部B/写真:Adobe StockAC

■75歳以上の運転免許保有率は8.1%!!  運転免許をもっている日本人の8.1%が75歳以上なのです!

 75歳の大きな壁」。はて? なんだろう……と思いますよね。その前に、まずは、データをご紹介します。

 運転免許保有者数は約8199万人。そのうち75歳以上の運転免許保有率は8.1%(約667万人)という数値(警察庁統計/令和4年)。

 運転免許証をもっている日本人の8.1%が75歳以上の高齢ドライバーと、けっこうインパクトのある高い数値です!

 しかし、高齢者になると認知症など、クルマの運転を妨げる症状が出る人がいることも確か。認知症や体の機能の低下で、高齢ドライバーが起こす悲惨な交通事故は後を絶たない……という現状があります。

「ブレーキとアクセルの踏み間違い」など、高齢ドライバーが起こす悲惨な事故を防ぐための「認知機能検査」

 警察庁調べの令和5年のデータ「ドライバーによる年齢別死亡事故の人的要因比較」によると、75歳以上のドライバーの死亡事故原因は「操作不適」が27.6%と一番多い。

 このうち、「ハンドル操作ミス」が14.9%と最も多いです。次いで「ブレーキとアクセルの踏み間違い」が6.6%で、75歳未満のドライバーが0.8%ということを考えれば、この6.6%はかなり高いです。

 社会問題となっているその背景のもと、警察庁は「75歳以上の高齢ドライバー」に対して、運転免許更新時の「認知機能検査」を実施しています!

 この「認知機能検査」に合格しないと運転免許が更新されないというわけだけど、正直言って、検査の出題内容は高齢者にとっては難しい。これが「75歳の大きな壁」なのです!!

■このようなイラストを16枚、約4分で覚えて答えるという検査(難しい~)

 上にあるのが「認知機能検査」とほぼ同じ内容。これら4枚のイラストを約1分間で記憶するのが1セット。続けて、同様のことを3セット行い、合計16枚のイラストをトータル約4分間で記憶します。

 そして出題内容は「16枚のイラストには何が描かれていたかを答えなさい」というもの。……75歳以上の高齢者にとっては難しい検査内容だと思います。

 この「認知機能検査」を75歳以上の高齢者が無理なく解答するためには、日々の「脳活」がカギとなってくるのです!

 現在、東京医科大学茨城医療センターで脳神経疾患の専門診療に携わりながら、認知症の早期発見や予防研究も行う、脳神経内科専門医・塚本 浩先生はこう語ります。

 「新しいことにチャレンジせず、今までと同じことばかりをしていると脳は衰えてしまいます。高齢者にとっては脳を鍛えることが重要で、そのためには適度なストレスをかけてあげることです。その意味でも、脳活は重要になります」

 脳神経内科専門医・塚本先生が考案した脳活ドリル(写真上がその一例)が、全187問も掲載されている『運転免許認知機能検査 完全攻略本』という本が現在販売中。

「認知機能検査」合格に向けて、高齢ドライバーの強い味方になります!!

別冊ベストカー
「運転免許認知機能検査 完全攻略本」
総合監修:塚本 浩(脳神経内科専門医)
定価1320円(本体1200円・税10%)
講談社ビーシー/講談社