【連載】ベストカー編集委員・梅木の「ちょっとした話」 Vol.2[「止まれ」でも止まらない……]
2023/08/09毎週水曜日に記事公開する、ベストカー本誌の編集委員・梅木智晴の「ちょっとした話」 シリーズの第2回目。今回は交通ルールについて、梅木自身が日頃から感じていることをアツく語りますよ~。
■停止線で一旦停止して安全確認をしたあとに進めばいいのに……。それができていないんですよねぇ
写真を見てくださいな。交差する優先道路に対して、こちらは「歩行者信号機」のみで、車道には「止まれ」の標識、路面標示と停止線。
この場合、自転車は「軽車両」なので、停止線で一旦停止して安全確認ののち進行すればいい、はず。
でも、多くの自転車は歩行者用信号機の赤信号に従って停止線手前で止まっているんですよ。
で、交差する道路の信号が赤に変わり、歩行者用信号機が青表示に変わると、一斉に動き出す。この時、ほとんどの自転車運転者は交差する道路の左右安全確認をしていない。歩行者用青信号に「従って」停止線もなんのその、一旦停止をすることもなく、また左右の安全をしっかりと目視することもなく通過していってしまうのだ。
これは危ないでしょう、と思いますよ。
特に歩行者用信号機が「青点滅」になると「それ急げ‼」とばかりに一気に突っ切る自転車が複数台もいる。それどころか、自転車ばかりでなくクルマまでもが一時停止を無視して突っ切っていくケースも見る。それも一度や二度ではない。
ちなみにお伝えすると、歩行者用信号機の青点滅は「黄色信号」の意味。基本的には「停止」信号だ。
■自転車の道交法は複雑。従うべき信号も、「車道を走る場合」と「歩道を走る場合」で違うんです
冒頭にも書いたけど、自転車は軽車両なんだから、「車道を走っている」以上は停止線の前で一旦停止して安全確認をしたうえで進行する、という道交法を守らねばならないのです。
それ以上に、一時停止の標識を無視して突っ切ったら、なによりも危険。スポーツタイプの自転車はわりとそのあたりの意識が高いように見受けられるけど、いわゆる「ママチャリ」に乗っている人、マインドは歩行者なんだろうね。歩行者感覚で縦横無尽に車道と歩道を行き来する。
自転車の道交法は意外と複雑で、従うべき信号も、「車道を走る場合」と「歩道を走る場合」で違うし、車道を走っている場合でも歩行者用信号機に「自転車用」の表示がある場合はそれに従うことになる。
今一度、道交法をきちんと理解してもらうための「場」を、公の機関が設けるなどの必要性があると思いますよ!
(※図解は「警視庁のホームページ」より)